具体的で誰でも参加できる
資源循環の取り組み
この図は、1998年滋賀県東近江市(旧愛東町)で生まれた『菜の花エコプロジェクト』が進める資源循環サイクルです。家庭や給食センターから出る使用済み天ぷら油を回収し、せっけんにリサイクルすることで琵琶湖の水質を守る活動に活かし、バイオ燃料にリサイクルすることで、地域で生み出すエネルギーとして活かしています。
地域の農地では菜の花を栽培。春には一面黄色の菜の花畑が広がります。実った菜種を搾って、風味豊かな菜たね油を生産。料理で使い終わった油は回収され、再びせっけんやバイオ燃料に…。
この循環を通して、暮らしに欠かせない食やエネルギーを自給できる、自立した地域づくりを目指しています。『菜の花エコプロジェクト』は具体的で誰でも参加できる取り組みとして、多くの人々の共感をよび、持続可能な地域づくりの一つのモデルとして全国に拡がりました。
きっかけは琵琶湖の水質問題でしたが、環境・エネルギー、地球温暖化の問題に拡がり、現在ではさらに多様な地域課題の解決に挑む活動へと発展しています。
※経済評論家の内橋克人氏は『菜の花プロジェクト』に深く共感し、『持続可能な「生き続ける社会」をつくりだす世界に誇るべき「日本モデル」』と評しました。
プロジェクトが誕生するまで
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1977
- 琵琶湖に赤潮が大発生
- リンやチッソの流入が増え、プランクトンが異常発生したことが原因でした。養魚への影響や水道水の異臭、そして目に見える琵琶湖の危機は、滋賀県民にとってショッキングな出来事でした。

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1978
- せっけん運動の盛り上がり
- その当時リン入りが主流だった洗濯用合成洗剤の使用をやめ、環境にやさしいせっけんに切り替えようという『せっけん運動』が県内で広がります。なんと、一時はせっけん使用率が7割に。

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- 廃食油回収の仕組みスタート
- 使用済みの天ぷら油から、せっけんを手づくりする『リサイクルせっけん』の活動も広がりました。生協や労働組合、婦人会、自治体などを中心に廃食油を回収する仕組みもつくられました。

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1981
- せっけん使用率の急激な低下
- 洗剤メーカーが、リンを除いた合成洗剤の販売を始めたことで、せっけんの使用率は下がってしまい、回収された廃食油が山積みになる事態に。

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1996
- 廃食油のバイオ燃料化スタート
- ドイツのバイオ燃料を参考に、東近江市(旧愛東町)で廃食油のバイオ燃料化がスタート。市内のバスや公用車、お祭りの発電機などに使用することで、エネルギーの地産地消という強みが生まれます。植物由来でカーボンニュートラルな燃料なので、地球温暖化問題へのアクションという新たな道も開けました。

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1998
- 菜の花エコプロジェクト誕生
- 豊富な農地で菜種を栽培し、その種を搾って食用油も地域で生み出そう!新たに菜種栽培に取り組んだことで「菜の花エコプロジェクト」の資源循環の形が生まれました。現在では集落営農の転作田を中心に約15ha/年を栽培しています。菜種の国内自給率は0.2%未満。この取り組みは、日本の食に対する問題提起にもなっています。

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- 菜たね油『菜ばかり』誕生
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こうして生まれた菜たね油『菜ばかり』は、ただの商品ではなく、たくさんの方が手に取ることで、このまちの取り組みを知ってもらい、思いを繋ぐバトンになっています。
菜たね油『菜ばかり』について

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2005
- 菜の花館OPEN
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この『菜の花エコプロジェクト』の実践と発信の拠点として東近江市あいとうエコプラザ菜の花館が誕生しました。
菜の花館について













