会員交流会「お米はだれがつくるの?」
2024.11.29
2024/11/23
今年の会員交流会@だれんちのテーマは、「お米はだれがつくるの?」。
日々、地域の人や農家さんとお話ししている中で、最近気になっていたのは「集落営農は5年後にはやれなくなる」「お米をつくっても赤字」などの声です。
私たちが日々お世話になっている主食「お米」は、将来誰がつくるの?
田んぼは守っていけるの?
そんな疑問から今年のテーマになりました。
話題提供は、それぞれの立場からお米づくりに携わる4人。
左から、集落の農業法人『アグリ大林』の伊藤さん、
『JA湖東』でお米の担当も長く経験されている河口さん、
この地域で195haもの農地を担い、多方面から頼りにされている『脇坂農園』の脇坂さん、
稲作ではなかなか食べていけないと言われる中、お米中心の新規就農をされた『ココカラファーム』杉本さん。
「農業者人口は300万人(2010年)だったのが、10年で140万人(2020年)に減少している上、
70%が65歳以上しかも80%跡継ぎも無しなんですよ」
と河口さんの話題提供にはじまり、
傾斜のある田んぼでは畦畔の草刈りだけでもすごい労力なのに、お米の値段は同じ。
勾配によって金額が高くなれば良いのに!との農家視点の発言に、「なるほど~」と新鮮な気づきをもらいます。
お米をつくる田んぼのインフラ、水路や排水などの工事も補助が出るとはいえ、莫大な費用がかかるという問題提起も。
つくる人だけでは負担しきれないし、地主さんや集落みんなで責任を持てればいいよね、ていうか食べてる消費者の私たちも責任持たないとね、という話にも。
『食糧の安全保障』という視点で考えていかないといけないですよね。
ふむ ふむ。
印象に残ったのは、杉本さんの
「若い人で潜在的に農業やりたい人はいる」
「集落で田んぼを担っていると、みんなに顔も知ってもらえるし、頼りにされる。」
「会社で働いている時より健康になっているし、家族との時間も取れている。」
「今は20haを経営して、9割直販。銀座のお店なども開拓して卸している。食べていけるという感触をつかんでいる。」
という、とても前向きな言葉。
そして、脇坂さんの
「自分のつくったものを、たくさんの人が食べて、生命になる。農業は素敵な仕事。」
という、尊い言葉。
もちろん、課題が山積みの農業の将来ですが、希望もたくさん見えました。
私たちにできるのは、日々のお米をつくり、食糧の基盤である農地を守ってくれている農の現場のことをちゃんと知って、
自分たちがどんな日本に住みたいのか、何を守りたいのか、
ことあるごとに共有していくことだと思います。
このイベントで、米が美味しく炊けなかったらヤバすぎる…!というプレッシャーの中、スタッフ坂本が美味しく炊いた杉本さん・脇坂さん・田んぼのオーナー三ツ星さんのお米。
本当に美味しかった!!
めっちゃ野菜嫌いなのに、野菜たっぷり豚汁もごはんもおかわりしたハルちゃんと、仲良くなったウイちゃん。
この子たちが大人になっても、美味しいご飯や野菜が食べられる日本でありますように!!
そして、今回の豚汁作成隊たち、ブラボー!
ほとんどの野菜を提供してくれた『野菜を旅する』松本真実さん、
さつまいもを提供してくれた福永さん、
ありがとう~~~~!